『美しく、黙りなさい』を観た!【半世紀前から続くたたかい】

ドキュメンタリー映画『美しく、黙りなさい』のあらすじと感想

『美しく、黙りなさい』の概要

原題/英題Sois belle et tais-toi / Be Pretty and Shut Up!
製作年1975
製作国フランス
監督デルフィーヌ・セリッグ(セイリグ)
時間112分
配給ムヴィオラ

制作50年を記念して日本公開された、映画とジェンダーを語る歴史的ドキュメンタリー映画。監督は女優でもあるデルフィーヌ・セリッグ。彼女がハリウッドやパリで活動する23人の女優に投げかけた問いは二つ。

1.「もしあなたが男性だったとしても、この職業を選びましたか?」

2.「他の女優と友好的な場面を演じたことがありますか?」

当時男性中心だった映画業界にてジェンダーについて語るということはリスクある行為だったのだが、彼女たちはそれぞれの想いを勇気と連帯のもと率直に語り合っていく。

『美しく、黙りなさい』の予告編

この映画で知ることができること

  • 70年代頃の映画産業における男性優位なありかた
  • 女性は役自体が少なく、あってもある種のステレオタイプなものになりがちだった
    例えば「つまらない主婦」、「娼婦」、「純真な少女」など

この映画の背景

  • 1960年代にウーマン・リブの活動が欧米で活発化していた
  • 原題の「Sois belle et tais-toi!」は、もともとはフランスの映画・演劇界などで女性に対して使われていた表現と言われ、現在では英語圏でもジェンダー差別を象徴する言葉として使われる決まり文句であった
  • デルフィーヌはこの映画について「2つの質問をする」、ということを決めていた
  • 映画業界のなかでジェンダーについて語ることは業界のブラックリストに載りかねないリスクある行為だった
  • 当時フランス語吹替版だった本作のオリジナル音源の回収が試みられたが前半部しか見つかっておらず、後半は吹き替えのままとなっている

『美しく、黙りなさい』の感想

投げかけられる2つの質問からどんどん女優たちの想いが自由に、ときに脱線しつつも引き出されていく構造がとてもおもしろい映画である。そこから溢れていく想いは切実であり、男性優位な社会への疑問が募るばかり。

自分の職が危ぶまれかねないリスクある撮影でありながらも、50年前に立ち上がっていた女性たちの記録に心震えるものがある。そして残念ながらこの闘いは未だ過去のものではないのだとも思わずにはいられない昨今である。

筆者
筆者

日本でもがっかりするようなことが多いよな…みんなで声をあげていかなければ

また「美しく、黙りなさい」と取り消し線が配された日本のポスターデザインがとても秀逸。カメラを構えるデルフィーヌがかっこよい。

ちなみに映画のオフィシャルTシャツもとても良い。

筆者
筆者

タイトルの言葉を否定形にした「 Sois belle et ne te tais pas」=「美しく、黙りません」=「私は黙らない!」というまっすぐなメッセージ! デモとかに着ていくとなお良さそう

1 COMMENT

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